「キシリトール」といえば、むし歯予防として認知度の高い天然の甘味料です。
お母さま方からも「むし歯予防のために積極的に採った方がいいですか?」と質問されることもしばしばです。今回のお話は、上手なキシリトールの使い方です。
キシリトールは砂糖に近い甘さなのに、カロリーは砂糖の4分の3です。食べ過ぎると、お腹が緩くなることがあるので、そのときは量を減らしてみてください。
砂糖などの糖分は、口の中でむし歯菌により分解されて、歯を溶かす「酸」が作られます。キシリトールは、むし歯菌に代謝されないため「酸」を作りません。つまり、砂糖のように甘いキシリトールですが、むし歯にはならない、というわけです。
50%以上キシリトール配合であれば、「キシリトール入り」と表示されます。言い換えれば残りは砂糖が入っていることになります。100%配合の商品を選ぶことも大切です。
ガムが噛めない幼児にはタブレットをお勧めします。タブレットは舐めるものなので、口の中に長く残りやすく、小さなお子様に与えるには良いと思います。
キシリトール効果については証明されていますが、過信しすぎてはいけません。「歯を磨く」、「フッ化物を使って予防する」、「おやつ・飲み物等の内容や回数に注意して、正しい食生活をする」「歯科医院での定期的な予防管理」などを前提としたうえで、上手に利用しましょう。
同じ食べるのなら、キシリトール入りのものを選ぶという考え方が適切だと考えます。
最近では、むし歯菌の母子感染リスクを下げるために、妊婦のキシリトール摂取を勧めているそうです。
妊娠中、間食が増え、甘いものを取りたくなるのに歯磨きはおっくうで…という妊婦さんには、キシリトールガムがお勧めです。
噛むことで、唾液の分泌が促進され口の中の清浄効果が高まりますし、カロリー控えめなのもうれしいですよね。Kid’s歯科とび 下飛田 道子先生のおはなし(リトルママより)